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上司の指示があれば、いや、なくても、当然、それ以上のことをしてもいいのである。 「私の仕事ではありません」では、クビにされても文句は言えないだろう。
なにも外資系企業だけの話ではない。 日本の会社でも日常茶飯に見受けられるシーンである。

「これ、どうなっているの?」「いま、担当を呼びますから」これなら、まだいい。 ある有名デパートなど、「さあ、ここではわかりません。
ほかを当たってみてください」と答えた店員もいるのだ。 よっぽど、売り上げが上がって困っていると見える。
社長はこんな社員がいることをご存じないのだろう。 ある意味では、セクショナリズムの典型とも言える。
自動車の販売会社でも、社内のライバルに顧客を取られるくらいなら、他社に回してしまおうとする営業マンもいる。 本当にジョブースペックがきっちり決まっていて、それだけはやるけれども、それ以外は金輪際やらない。
これで単純明快ですっきりしていたが、経営資源(人材)の有効活用という視点からはもったいないことこのうえない。 やはり、セクショナリズムの壁に阻まれた組織はいただけない。
Hールマークにしても、日本法人の社員は70人しかいなかったが、こんな組織でもセクショナリズムは存在するのだ。 どこの会社でも、販売と製造、販売とマーケティング部は仲が悪いものだ。
片や、仕事がかけ離れているために仲が悪い。 片や、似ているために仲が悪い。

人間というのは、なんと勝手な生き物なのだろう。 Jンソン.Aンド.Jンソンでも同じだ。
会議では製造、販売は立場が違うから、意見は平行線で対立したまま。 いつまでも侃々誇々の議論が続く。
落としどころがまったく見えない。 結論云々以前に、ものの見方、考え方にボタンのかけ違いがあるのだ。
さて、こういう事態に陥ったときどうすべきなのか。 私か必ずやったのは「わが信条」という基本理念に返ることだった。
「お互いに突っ張って歩み寄りがないね。 結論はいっこうに出ない。
もう夜も更けてきたぞ。 さて、この『わが信条』に戻って考えてみようじゃないか。
消費者のためになることとは、なんなのか。 ここをもう一度、じっくり考えてみようじゃないか」これでほとんどの対立は解決するのだ。

そもそも、立場が違うから突っ張るだけで、お互いに懸命なのだ。 議論も対立もないような仲良しクラブなどより、100倍もいい組織である。

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